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大美堂争議の教訓を苦難にある労働運動の再建にどのように役立てていくのか

大美堂争議の教訓を苦難にある労働運動の再建にどのように役立てていくのか
①今後の労働運動の主力となる民間中小の労働者の組織化にとって必要な質である「居場所、よりどころ作り」にとって、「やわらかな団結」は大きな教訓になる
ⅰ)わがままの含めた労働者の自主性の徹底した容認、現実の闘いの中で教育が必要、わがままばかり言っていたら要求はまとまらず戦えないの実践教育が必要。但し、大美堂労組のいいところは、去る者は追わずのスタンスながら去った人たちの分も闘ったこと。
・労働組合⇒強制ばかり、義務ばかり
・労働組合の指導部⇒おっさんの説教
ⅱ)バラバラの個に分断され、自己責任をを強要されている労働者との関係で、導水路の内容も形成することができる。但し同じ企業内でも倒産という共通の課題に直面して実現。企業内労組の場合、職場が一緒なので条件があるがユニオンなどでは、分散化する可能性がある。
②「倒産・事業所閉鎖」は今後も続く中小零細労働者組織化の大きな克服課題。大美堂倒産争議は大きな成果を上げた。
ⅰ)倒産だから仕方ないという諦めを認めない、使用者、経営者の好き勝手と無責任を労働者、労働組合は許さない
③職場で少数派でも、「おっさん組合」でも、職場の労働者全員の権利擁護と労働条件改善を目指してまじめに闘い、地域の闘いと結合し経験を積み重ねれば、いつか多数を制する可能性があると信じたい
④中小労働者の争議は連合の民間大企業労組をのぞいて、連合の一部労組、全労連、全労協系で共通してやれる。そこからはじめて労働法制改正反対等の政策闘争、最低賃金、護憲、反原発などともに闘える課題を追究していく必要
ⅰ)過去と経過を問題にするのではなく現状を問題にする必要
ⅱ)現状は共闘できる個別課題は多いのに、上部団体が異なることが共通しない唯一の理由になっている。
ⅲ)連合の一部、全労、全労協などが何らかの形でまとまらないと労働運動の未来はない。それはまとまれば何とかなるということではなく、まとまれば産別、職種別、全国闘争などの新たな条件が創出され、その闘いの中で上記、三団体の限界を乗り越えてゆく新たな戦いが開始される可能性があるというレベル。
⑤大美堂占拠闘争を支えた労働者の生き方、労働者が生きるべき社会に関する考え方は、3・11後、その必要性がより鮮明になった労働者が目指すべき社会についての方がを示している。
ⅰ)原発のない社会は、成長一辺倒で国際競争に勝ち抜く社会ではない
ⅱ)平等、公正、差別のない社会、安全、安心に暮らせる社会

大美堂争議の教訓を苦難にあある労働運動の再建にどのように役立てていくかいくつかまとめてみました。一つ目は今後の労働運動の主力となる民間中小のロ同者の組織化にとって必要な質である「居場所、よりどころ作り」にとって、「やわらかな団結」は大きな教訓になると思います。皆さんもそうだと思いますが、現在の若い労働者、そうでない労働者含めて、個別バラバラに自己責任で分断されていて、何があっても全部自分で解決しなければならない。と思わされているだけでなく実際そうなのではないでしょうか。そんななかで職場で問題や困難をすぐに解決できないが、そこで集まり励ましてくれる仲間がいて、自分の気持ちを分かってくれる人との関係があるとか、そういうことが労働組合作りには一番必要なことだと思います。

 

イギリスのパブから労働組合は始まったということですが、そういう場所がほとんどなくなってきています。なので、労働組合はまずそれを提供していくということから始めなければならないと思います。ちなみに先ほど紹介した「ユニオンぼちぼち」などは、なかなか就職できない若者、メンタルな問題を抱えて生活保護を受けている若者などが圧倒的に多い。そこで集まって何をしているかというと、お裁縫や刺しゅうなどをしながら、おしゃべりをしています。これは治療活動の側面もあると思いますが、そういう活動をしている組合も存在します。
ではどういう風に居場所やよりどころを作っていくか。労働者に対する接触の仕方を考えていかないと行けないと感じています。

僕が大美堂争議とのときに奥田さんから学んだことですが、「わがままを含めた労働者の自主性の徹底した容認」ということを出発点になければいけないでしょう。「現実の闘いの中で教育が必要なわけで、わがままばかり言っていたら要求はまとまらず闘えない」という実践教育が必要です。ただし大美堂労組の偉かったところは、去る者は追わずのスタンスながら去った人たちの分も闘ったところです。そういう組織化や対応ができるかどうかは、労働組合の強さとか中心になる執行委員の力とかそういうものにものすごく依存すると思います。

 

いま労働組合の組織率は下がっていますが、「ユニオンぼちぼち」の人だとか、組合にかかわっている若い人たちから聞くと、「労働組合は正社員クラブだ」「既得権擁護組合だ」と。
ある民圭団体の人に聞いた話ですが、自分の息子がフリーターで「おやじは一部の利益しか守っていない。既得権の擁護しかしていなから、私みたい非正規雇用者生まれる」と。(若者の間では)これは特別な意見ではなく普通の感覚として存在しているのではないか。
労働組合は強制ばかり、義務ばかりではないかとか、労働組合の執行部はおっさんの説教ばかりではないかという意見もあります。実際にそういう側面もあります。

バラバラの個に分断されて、自己責任を強要されている労働者との関係で、導水路の内容も形成することができます。
入ってもらったらそれなりにできます。しかしどういう風にそこまで連れてこれるかというのが難しい問題ですが、しっかり話をしていけば、組合の人と交流をしていかなければいけないのかなと思われるかもしれません。
ただし、これも企業内組合の場合の話であって、職場が一緒でなく条件もあってないようなユニオンなどでは、そんなこと言ったら分散化してしまうかもしれません。
職場で少数派でも、「おっさん組合」でも、職場の労働者善意の権利擁護と労働条件改善を目指してまじめに闘い、地域と結合し経験を積み重ねれば、いつか多数を背する可能背があると信じたいです。

中小労働者の争議は連合の民間大企業労組を除いて、連合の一部労組、全労連、全労協で共通してやれる。そこから初めて労働法制改正反対などの政策闘争、最低賃金だったら条件をそろえられると思うんですが、護憲、反原発などともに闘える問題を追求していく課題があります。そういう一連の意味合いで結果を出せたのが大美堂闘争ではないかと思います。過去と経過を問題にするのではなく、現住所を問題にする必要がある。これから何をしていくのかということを問題にしていかないとこのままでは組織率が10数パーセントに下がっていて、(もちろん組織率が低いだけではヨーロッパとか産別機能があるところでは何の問題もなくそれなりの役割を果たしているのですが)企業別組合しかやっていないくて10数パーセントしかないというのは、今までの内容を抜本的に考え直しある程度の数をそろえないと社会的影響力を発揮することができないのではないか

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