UnionWorkshop
洛南ユニオンは典型的な地域ユニオン
ⅰ)110名位の組織人員、財政的には常に危機
ⅱ)倒産争議の経験
・01年 豊永運輸・工業の民事再生(20名前後)
・04年~05年 西淀空調の民事再生(16名)
・06年~07年 京ガス特別清算(33名)
・11年 日本ハード破産(26名)
多数派分会で破産、大きな組織的ダメージ
ⅲ)トラック関係の組織化(20数名)
・過労死裁判で和解的勝利
・拠点分会の京都事業所閉鎖で7名が解雇
・最賃職場で7名組織化、2名退職、4名切り崩され1名になったのを、
4名組織化して現状5名
ⅳ)圧倒的多くのメンタル事実
・相談の過半数がメンタル関連
・少なくない組合員がメンタル問題を抱えている、生活保護者も
ⅴ)分会建設の困難性と展望
・常時10件以上、(現状でも裁判2件、労働委2件)
・争議終了・脱退、菓子折り解決構造の若干の変化、
ユニオンでいくるしかない人々の増加(しかしメンタル、その他、様々な問題あり)
・地域への浸透、タカラブネでパートで働いた人たちの子供の世代、
その関係
・粘り強い組織化⇒サンマル
・回転ドア状態はいまだ未克服。
「何かあったらまた来ます」までは来ているが、
「なにかあった時にはこっちが頑張れるかどうかは?…
・穴太積みのように、活動家、組合費だけで納める人、組合活動の何かに
居場所を見つけている人など、様々なひとに自らの思う役割を果たしてもらいながら、
それを組合組織、活動にしていくことが必要
ⅵ)通底するのは「弱者連帯、国際連帯」、「大衆闘争主義」、「実力闘争」を掲げた
非正規雇用の労働者の組織化、企業意識の克服、その未貫徹
よくある話なのですが、労働者にとって争議というのは非日常的な生活の継続です。これが長引くとものすごく精神的にストレスがかかって病気になる人が多い。私のところでも、大きな争議が終わって4人ぐらいが病気になってしまい、2,3年どうしようもなくなりました。もっとどうしようもなくなる人がいるので、2,3年で済んだからよかったとも思います。それらのことを考えると徹底抗戦はいいのかと疑問になることもあります。…
「菓子折り解決」後、「何かあったらまた来ます」までは来ているが「なにかあった時までこっちが頑張れるかどうかは…?」
ともかくユニオンですから、穴太積み(あのうづみ;石垣の積み方で自然石を利用して丸や四角の石をうまく組み合わせて強靭に積んでいく)のように、いろんな役割をみんなが一人ひとりできることをやってそれを何とか組合の形にしていくというのが労働組合の考え方と思います。
自立労連とか洛南ユニオンの経験を通して思うのが、「弱者連帯、国債連帯」「大衆闘争主義」「実力闘争」を掲げた非正規用労働者の組織化、企業意識の克服を80年代半ばからやってきたのですが、まだまだ道のりは長いなと感じます。
洛南ユニオンは典型的な地域ユニオンです。
財政的にはすでに危機にあります。
ただ、京都は倒産争議が非常に多い地域で、01年豊永運輸の民事再生化(20名前後)、それから04年から05年に西淀空調の民事再生化(16名)、06年から07年に京ガスの特別清算(33名)などこなしています。基本的には個別相談で、労働争議は今までの経験と蓄積から、たいがいのことはできると思っていますが、やっぱり新しく入った人が組織に定着させて行くということは非常に難しい。あれやこれや工夫してもなかなかうまくいかないきません。
一応争議は常時10件以上(現状でも裁判2件、労働委員会2件)は抱えています。
ここで洛南ユニオンの状況について説明しますが、典型的な地域ユニオンです。どこに行ってもこんな感じです。
今までは、争議が終了すると、脱退、菓子折り構造でしたが、若干の変化が表れています。ユニオンで生きるしかない人が増加しています。以前であれば、リセット型脱退というのがありました。「争議も終わったし、ここでリセットして新しい生活を始めよう」という傾向があったのですが、最近少し減りました。「世の中不況だし、中高年にとってもリセットなんてありえない」と、脱退していく人が減ったのです。ただ、メンタルな問題やさまざまな問題があるのでそう簡単には組合には残ってもらえません。